「なぜ?」を繰り返す手法には、なぜなぜ分析と目的の深掘りという2つがあります。同じように見えて、実は真逆の方向を向いている思考法。本記事では両者の違いと使い分けを解説します。
結論:なぜなぜは過去、目的の深掘りは未来
| 手法 | 方向 | 目的 | |---|---|---| | なぜなぜ分析 | 過去・原因を辿る | 問題の根本原因を特定する | | 目的の深掘り | 未来・目的を遡る | 本当のゴールを言語化する |
同じ「なぜ?」を使っても、過去に向かうか、未来に向かうかで結果がまったく違います。
なぜなぜ分析の特徴
なぜなぜ分析は、問題が起きた原因を5回の「なぜ?」で根本まで降りていく手法。トヨタ生産方式の中で確立されました。
「なぜ売上が下がった?」→「なぜ訪問数が減った?」→…と、過去の原因を辿る。
目的の深掘りの特徴
目的の深掘りは、依頼やタスクに対して「なぜそれをやるのか?」を問い、上位の目的にたどり着く手法。
「営業資料を作る」→「なぜ?契約を取るため」→「なぜ?売上目標達成のため」→…と、未来の目的を遡る。
使い分けの判断軸
| シーン | 使うべき手法 | |---|---| | 問題(既に起きた) | なぜなぜ分析 | | 依頼(これから動く) | 目的の深掘り | | 失敗の原因究明 | なぜなぜ分析 | | タスクの優先度判断 | 目的の深掘り | | ミーティングでの「何を解くか」確認 | 目的の深掘り | | トラブル後の再発防止 | なぜなぜ分析 |
ビジネスでの実例
なぜなぜ分析が向く場面
「先月、既存顧客のリピート率が15%下がった」(過去に起きた事実) → なぜなぜで原因追究 → カスタマーサポートの応答時間悪化 → 人員配置の問題
目的の深掘りが向く場面
「上司から営業資料を作れと言われた」(これから動く依頼) → 目的の深掘り → 契約取得のため → 来期の売上達成のため → 採用拡大のため
両方使う実例
「サイトのリニューアルが必要だ」と上司に言われた場面:
ステップ1:目的の深掘り(未来方向)
- なぜ? → 訪問者数を増やしたい
- なぜ? → 売上を上げたい
- なぜ? → 採用予算を確保したい
ステップ2:なぜなぜ分析(過去方向)
- なぜいま訪問者数が低い? → SEO対策不足
- なぜSEO対策が不足? → 専任担当がいない
- なぜ専任担当がいない? → 採用優先度が低い
→ 結論:「リニューアル」より「SEO担当の採用」が真の解決策の可能性。
まとめ
- なぜなぜ分析=過去、目的の深掘り=未来
- 問題には なぜなぜ、依頼には 目的の深掘り
- 同じ「なぜ?」でも方向が違う
- 両方使い分けられると、問題発見と価値創出の両方が速くなる
→ 各手法の詳細はなぜなぜ分析の詳しいやり方、目的の深掘りで仕事の質を上げるもあわせて。