「もう打ち手がない」と感じたとき、問題そのものの捉え方を変えるだけで突破口が見えることがあります。リフレーミングは、ラテラルシンキングの代表的な手法。やり方と例を解説します。
リフレーミングとは
リフレーミング(reframing)は、問題の枠組み(frame)を意図的に変えて捉え直す思考法です。心理療法から発祥し、ビジネス・教育・コーチングなどで広く使われています。
問題の中身を解こうとするのではなく、「問題の見方を変える」ことで、新しい解決策が出てくる——これがリフレーミングの本質です。
5つのリフレーミング軸
1. 時間軸を変える
「今日締切」→「3年後の目で見たら本当に重要?」
2. 主体を変える
「自分が困っている」→「お客さんから見たらどう見える?」
3. 規模を変える
「社内だけの問題」→「業界全体ならどう?」
4. プラス/マイナスを反転
「人手不足」→「採用市場で選ばれている貴重な仕事」
5. 役割を変える
「上司に詰められている」→「上司を巻き込めば敵から味方に」
ビジネスでの例
例1:エレベーター待ち時間が長い
- ✗ 縦の論理:エレベーターを増やす、スピードを上げる
- ○ リフレーミング:「待ち時間を退屈にしない」と捉え直す → 鏡を設置 → 苦情激減(実話として有名)
例2:会議が長い
- ✗ 縦の論理:時間を区切る、議題を絞る
- ○ リフレーミング:「立っていれば自然と短くなる」 → 立ち会議に切り替え
例3:商品が売れない
- ✗ 縦の論理:広告を増やす、価格を下げる
- ○ リフレーミング:「誰に売るか」を変える → 別の顧客層が見つかる
やり方の3ステップ
ステップ1:問題を1文で書く
ステップ2:5つのリフレーミング軸(時間・主体・規模・正負・役割)でずらす
1軸につき1〜2文で書く。
ステップ3:ずらした視点から、新しい打ち手を3つ書き出す
よくある失敗
失敗1:奇抜さを目指す
「変な解決策」を出すのが目的ではない。納得感のある別視点を狙う。
失敗2:縦の論理を軽視する
リフレーミングは縦の論理を尽くした後に効く。いきなり横にずらすと、ただの思いつきになる。
失敗3:1つしか試さない
5つの軸全部を試すのが基本。出てきたものから選ぶ。
鍛え方
「もし○○だったら?」を毎日1個試す。「もし予算が10倍なら?」「もし子供向けに作るなら?」「もし1日でやるなら?」など、現実から離れた問いが筋力を鍛えます。
最初は答えが思いつかなくても、3週間続けると「ずらす癖」が体に入ります。
まとめ
リフレーミングは、問題の枠を変えるラテラルシンキングの代表手法。要点:
- 時間・主体・規模・正負・役割の5軸でずらす
- 縦の論理を尽くした後に使う
- 奇抜さではなく納得感を目指す
- 「もし○○だったら?」を毎日1個
→ ラテラルシンキング全体の体系はラテラルシンキング(水平思考)とは?常識を外して発想する力で解説しています。